1. CSRに対する考え方
1−1【トップコミットメント】


当社拠点におきましては、大きな損壊や従業員の人的被害を免れました。一部工場の生産ラインで操業を一時停止しましたが、早期に復旧し、再開をいたしました。引き続き震災後の社会情勢の変化や電力不足などによる事業への影響を注視し、迅速に対応してまいります。
■第三期中期経営計画を策定
当社は国内外の厳しい事業環境を乗り越え、持続的な事業成長を遂げるべく、10年後の目指す姿への最初のステップとして、2014年3月期を最終年度とする第三期中期経営計画(以下、第三期中計)を策定し、2011年4月よりこれをスタートさせました。1年前を振り返りますと、新中計の策定を控えた節目に社長に就任した私の役割は、当社の存在意義と事業推進の意義を社員全員に改めて自覚してもらい、将来の飛躍に向けた取り組みをスタートさせることだと思いました。そこで、この約1年余りの間、3度にわたって全国の事業所を巡り、「何のために当社が存在し、日々事業を推進しているのかをよく考えて欲しい」と社員に問いかけるとともに、私の考えとして「当社を取り巻くステークホルダーの幸せの実現のために存在し、事業を推進している」と説いてきました。このような理念は社員全員が実践してこそ意味があります。品質や安全性、安定供給、利益の追求など、各自が役割を実践していくことで、当社の成長が確かなものとなるはずです。
そこで第三期中計では、「ステークホルダー(取引先、社員、株主、社会)の幸せを実現する」という基本理念を掲げました。また、この経営理念に基づいて「安定と成長2020」という基本方針を策定しています。この「2020」というターゲットを示したのは、10年後のあるべき姿を視野に入れた上で、これからの3年間の方向性を示し、この計画の位置づけを明確にするためです。将来の安定と成長に向けての布石を打ち、なすべきことを確実に実行していきます。
■環境の変化の中での事業運営
当社を取り巻く環境は大きく変化しています。新興国の需要増やバイオ燃料の普及に伴い、主原料である大豆や菜種が高騰する一方、国内はデフレギャップが経済を覆いつくしています。これらのパラダイムが変化したことにより、「成熟市場モデル」の中で厳しい事業運営を迫られるならば、私たち自身も変化し、既存事業の強化を図るとともに、「成長戦略への挑戦」が必要となってきます。■成熟市場での事業戦略
環価値に見合う価格の追求
日本の油脂市場はすでに成熟しています。このようなときには価格競争に陥りがちですが、価格の引き下げは成長市場で採るべき戦略です。成熟市場ではコストと商品の価値にふさわしい価格で販売すべきです。そのために、価値の高い商品を提供すると同時に、情報提供など顧客満足度を高める販売戦略を展開していきます。
新しい視点を取り入れた商品戦略
商品戦略については、付加価値型商品の開発・導入を推進するだけでなく、当社が油脂以外の事業も行っていることを活かして、そこから得られた素材と油脂を組み合わせた、新しい視点での商品開発にも取り組みはじめました。このように価格戦略と商品戦略を組み合わせて事業を推進していきます。
■成長領域での事業戦略
粉末油脂事業
環境の変化に伴い、当社自身のパラダイムも変化させて対応するため、成長領域で事業を推進していきます。そのひとつが粉末油脂事業です。当社の油脂事業には液体油脂と固体油脂がありますが、粉末油脂を加えることで新たな領域を開拓していきます。現在、2012年の稼動に向けて静岡工場内に新しい生産設備を30億円かけて建設中です。これだけの投資を行うことは、後戻りできないという大きな決断の表れでもあります。
海外事業
海外事業も本格的に展開していきます。2011年4月に発表した中国の龍大食品集団有限公司との提携はその第一歩です。当社の技術やノウハウで同社の中国市場向け商品の開発と製造をサポートします。また油脂だけでなく様々な領域で新しい協力関係の構築を目指します。今後当社が国内で培ってきた技術やノウハウを活かし、信頼できるパートナーとのアライアンスなどを通じて、中国、インド、ASEAN、北米などで積極的な戦略を展開していきます。油脂以外の事業
成長戦略の3つ目は「食品・ファイン」「化成品」部門の強化と拡大です。当社では製油・油脂事業以外にも様々な事業を展開し、研究・開発を行ってきました。これらの事業は当社の重要な財産ですが、これまでその潜在力を十分に顕在化させてきたとはいえません。これらの事業に必要な経営資源を投下し、収益基盤を作っていきます。以上紹介してきた事業戦略は企業の成長のためのものであり、企業の成長は経営理念である「ステークホルダー(取引先、社員、株主、社会)の幸せを実現する」ための手段です。また、経営理念の具現化にはCSR経営の推進が不可欠であり、社員一人ひとりが努力し、着実に成長していくことが必要です。
今後とも、皆様のご理解と一層のご支援を賜りますようお願いいたします。

