レジスタントスターチの学術情報

血糖値の上昇抑制

通常のでん粉は小腸のアミラーゼの作用によりグルコースに分解され、血糖として吸収されます。一方、レジスタントスターチはでん粉でありながら小腸で消化されにくいため、摂取しても血糖値を上げにくい特徴があります。この性質は低GI(グリセミックインデックス)とも呼ばれています。レジスタントスターチをマフィンなどの食品に配合した場合、同量の小麦粉やでん粉を使用した場合に比べ、血糖値の上昇が小さいことが、これまでの研究でも確認されています。レジスタントスターチを含むでん粉※※を使用した試験でも、同じの炭水化物量の白米を摂取した場合よりも、レジスタントスターチを摂取した際のグリセミックインデックスが約75%低いことが分かっています。

※※乾燥重量中のレジスタントスターチ含量(%,w/w)約70%

白米とレジスタントスターチを含むでん粉の血糖値への影響の比較※1

血糖値の上昇抑制

※1 健常人男女10名にそれぞれ、炭水化物量として50gの白米またはレジスタントスターチを含むでん粉の懸濁水を摂取してもらい、食後2時間までの血糖値を測定しました。

【参考文献】

Behall et al., Eur. J. Clin. Nutr., 2002, 56, 913-920
Noakes et al., Am. J. Clin. Nutr., 1996, 64, 944-951
Hoebler et al., Eur. J. Clin. Nutr., 1999, 53, 360-366
Granfeldt et al., J. Nutr., 1995, 125, 459-465
Behall et al., Diabetes Care, 2006, 29, 976-981
Yamada et al., Bosci. Bioctechnol. Biochem., 2005, 69, 559-566
Bjorck et al., Br. J. Nutr., 2000, 83, Suppl. 1. S149-S155

プレバイオティクス効果

ヒトの大腸内にはビフィズス菌や乳酸菌などの腸内細菌が棲んでいます。近年、腸内細菌のバランスが多くの疾病と密接なつながりがあることが明らかになってきており、腸内の健康が重要視されてきています。これらの腸内細菌の栄養源となる難消化性の成分を摂ることでこれらの増殖を助ける作用は、プレバイオティクス効果と呼ばれ注目されています。レジスタントスターチは小腸では消化されにくい難消化性の炭水化物であり、大腸では腸内細菌に利用されるプレバイオティクスとしての作用があると報告されています。当社のレジスタントスターチを含むでん粉※※を用いた動物試験でも、ビフィズス菌数の増加の作用があることが確認されています。

腸内のビフィズス菌数の比較※2

腸内のビフィズス菌数の比較

※2 5週齢Wistar系雄ラット各群n=7に、それぞれの素材を飼料中に5%~10%配合した飼料を5週間投与し、腸内容物の菌数をRT-PCR法で測定しました。コーンスターチ10%の飼料を投与したグループのビフィズス菌数を「1」とした際の相対値として、各グループの菌数を示しています。

【参考文献】

Maltinez et al., Plos one, 2011, 5, e15046
Bouhnik et al., Am. J. Clin. Nutr., 2004, 80, 1658-1664
Abell et al., FEMS Microbiol. Ecol., 2008, 66, 505-515
Waker et al., ISME J., 2011, 5, 220-230
Salonen et al., ISME J., 2014, 8, 2218–2230

短鎖脂肪酸の産生効果

腸内細菌が大腸に届いた難消化性の成分を有用成分に変える作用は、腸内発酵と呼ばれています。腸内発酵によってつくられる短鎖脂肪酸には体の代謝や免疫系を正常に整える作用があることが知られています。これまでに行われた研究でも、レジスタントスターチを摂取することで、腸内での短鎖脂肪酸の産生量が増えることが確認されています。

【参考文献】

Noakes et al., Am. J. Clin. Nutr., 1996, 64, 944-951
McOrist et al., J. Nutr., 2011, 141, 883-889
Birkett et al., Am. J. Clin. Nutr., 1996, 63, 766-772
Phillips et al., Am. J. Clin. Nutr., 1995, 62, 121-130

脂質代謝の改善効果

レジスタントスターチを長期間摂取する研究では、レジスタントスターチには腸内発酵などの作用を介して、血中中性脂肪やコレステロールの上昇を抑える作用があることが報告されています。レジスタントスターチを含むでん粉※※を用いた動物試験でも、血中脂質の改善効果が確認されています。
ラット脂質代謝改善効果

※3 5週齢Wistar系雄ラット各群n=7に、それぞれの素材を飼料中に5%~10%配合した飼料を5週間投与し、血中の中性脂肪およびコレステロールの濃度を測定しました。

※4 セルロース10%の飼料を投与したグループとの間に優位差あり p‹0.05

※5 コーンスターチ10%の飼料を投与したグループとの間に優位差あり p‹0.05

※6 コーンスターチ10%の飼料を投与したグループとの間に優位差あり p‹0.01

【参考文献】

Mathe et al., J. Clin. Biochem. Nutr., 1993, 14, 17-24
Cheng et al., J. Nutr., 2000, 130, 1991-1995
Han et al., J. Nutr. Sci. Vitaminol., 2003, 49, 281-286

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