Q1油脂や脂肪酸とはどんなもの?
油脂とは、食品の三大栄養素である“脂質”の一つです。油脂は、常温で液体のもの(油)と固体のもの(脂)の2つに分けられます。
油脂の構造はグリセリンという物質に3つの脂肪酸で構成され、これを摂ることによりエネルギー源として使われたり、細胞や各種ホルモンなどを構成する材料となったりします。
脂肪酸は、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の2つに分けられます。
Q2トランス脂肪酸とは何ですか?
トランス脂肪酸は、不飽和脂肪酸の一つに分類される脂肪酸で、油脂を精製したり加工したりする時にできます。
したがって、サラダ油のように精製した植物油脂や油脂を加工したマーガリンやショートニング、またこれらを用いて作られる食品に含まれます。また、牛などの反すう動物の胃でも作られるため、牛肉やバターなどの乳製品にも含まれています。
トランス脂肪酸含有量 | 100g中 |
---|---|
バター | 1.71g ~ 2.21g |
チーズ | 0.48g ~ 1.46g |
牛乳 | 0.02g ~ 0.19g |
マーガリン | 0.36g ~ 13.5g |
<参考>H18年度食品安全委員会
「国内に流通している食品のトランス脂肪酸含有量」調査データより
Q3トランス脂肪酸のヒトへの健康影響は?
トランス脂肪酸の作用としては、悪玉コレステロール(LDL コレステロール)を増加させ、善玉コレステロール(HDL コレステロール)を減少させる働きがあると言われています。それにより、動脈硬化などによる虚血性心疾患のリスクを高める可能性があるとの報告があります。
世界保健機関(WHO)は、トランス脂肪酸の摂取量を総摂取エネルギーの1%未満とするように勧めています。欧米人の平均摂取量は総摂取エネルギーの2.2%ですが、日本人の平均摂取量は総エネルギーの0.3%(マーガリンだけでなく、パンや牛肉、乳製品などを含めた摂取量)となり、WHOの勧告値を十分に下回っています。(※1)
そのため日本人の通常の食生活では、健康への影響は小さいとされています。脂質自体は重要な栄養素でもあり、トランス脂肪酸だけを必要以上に心配せず、脂質全体の摂取量に十分配慮しバランスの良い食事を心がけることが大切です。
※1食品安全委員会「食品中に含まれるトランス脂肪酸」評価書より
Q4ラーマ商品にはどのくらいトランス脂肪酸が入っているの?
1食(10g)あたりのラーマ商品には、約0.1gのトランス脂肪酸が含まれています。
これは世界保健機関(WHO)が勧告(※2)している摂取量の約1/20(日本人の総摂取エネルギー量2200Kcalの約0.05%)に相当し、健康への影響は小さいものです。但し極端に偏った食事をしている人は注意が必要ですので、バランスの良い食生活を送ることが一番大切と考えます。
※2:1日あたりのトランス脂肪酸摂取量を総摂取エネルギー量の1%未満にする。(H28年3月現在)
商品名 | トランス脂肪酸 | 飽和脂肪酸 | コレステロール |
---|---|---|---|
ラーマ バターの風味 | 0.1(g/商品10g) | 2.2(g/商品10g) | 検出せず(※3) |
ラーマ ベーシック | 0.1(g/商品10g) | 1.9(g/商品10g) | 検出せず(※3) |
ラーマ バター好きのためのマーガリン | 0.1(g/商品10g) | 2.3(g/商品10g) | 0.1(mg/商品10g) |
ラーマ ひまわり | 0.1未満(g/商品10g) | 1.7(g/商品10g) | 検出せず(※3) |
ラーマ お菓子作りのためのマーガリン | 0.1(g/商品10g) | 2.4(g/商品10g) | 0.3(mg/商品10g) |
ラーマ オリーブ&バターの風味 | 0.1(g/商品10g) | 1.8(g/商品10g) | 0.4(mg/商品10g) |
ラーマ プロ・アクティブ |
0.1(g/商品15g) |
2.6(g/商品15g) |
検出せず(※3) |
※3 コレステロールの“検出せず”とは、分析可能な数量(0.1mg)未満であることを意味します。
Q5ラーマ商品に含まれるトランス脂肪酸量は、以前と比べて変わっているの?
日本で発売されているマーガリン類全体におけるトランス脂肪酸の量は銘柄にもよりますが、平均で平成22年のものは平成18年のものより減少しており、低減に向けた取り組みが行われています。(※4)
10年前の日本人のトランス脂肪酸の摂取量は平均総エネルギー摂取量の0.3~0.6%(※5)と、世界保健機関(WHO)勧告の1%より十分下回っておりましたが、近年のお客様からのご要望を受け、ラーマ商品においてもより安心してお召し上がりいただけるように、トランス脂肪酸低減への取組みを実施しております。