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オリーブオイルを知る・楽しむ OLIVE OIL SALON
第3回 「風味の違いを知る」オリーブオイルテイスティングに挑戦

J-オイルミルズが誇るオリーブオイルのプロが、基礎知識と楽しみ方、奥深さをお伝えする「オリーブオイルを知る・楽しむ OLIVE OIL SALON」。
第3回は、風味の違いを知るためのテイスティングについてお伝えします。

品種は1600以上。香りと味わいの個性を見極める

監修:J-オイルミルズ オリーブオイルマスターソムリエ 水野 勢技世
オリーブオイルの画像

ワインのように個性いろいろ

オリーブの果実の画像
オリーブの果実

ぶどうの果実からつくられるワイン同様、オリーブ果実からつくられるオリーブオイルは、商品によってさまざまな風味が楽しめます。オリーブの品種は1600種類以上あり、品種によって、リンゴやアーモンド、レモン、草、花など、多様な香りや味わいがあります。また、同じ品種でも、収穫時期が違えばオイルの味も異なります。果実が緑色の早熟な時期に搾ったものは、グリーンフレッシュな風味。熟して黒くなった果実を搾ると、比較的マイルドで甘いオイルになります。さらに、その年の気象条件、産地、搾油や保管の仕方などさまざまな要因が合わさって風味が決まっていきます。

オリーブオイルの味を決める9つのポイントの資料画像

テイスティングに挑戦

個性豊かなオリーブオイルを料理に使いこなすには、まず味わいの違いを知ることが大切です。ここでは、国際オリーブ協会のテイスティング方法をベースに、ご家庭でできる簡易的な方法をご紹介します。

オリーブオイルテイスティングシート(参考として、JOYLのオリーブオイル3商品の位置を示しています)の資料画像
テイスティングシート(参考として、JOYLのオリーブオイル3商品の位置を示しています)

用意するもの

  • オリーブオイル
  • 小さめのプラスチックカップ
  • コップ1杯の水(口直し用)
  • テイスティングシート
  1. カップに大さじ1杯程度のオリーブオイルを入れ、カップ側面にオリーブオイルを広げるイラストの画像

    カップに大さじ1杯程度のオリーブオイルを入れ、カップ側面にオリーブオイルを広げる。

  2. 片方の手にカップをのせ、もう一方の手でふたをする。両手で包み込むようにして、温めながら10回ほどまわすイラストの画像

    片方の手にカップをのせ、もう一方の手でふたをする。両手で包み込むようにして、温めながら10回ほどまわす。

  3. フーっと大きく息を吐いてから、カップを鼻に寄せ、香り(オリーブ風味の強さ)を確かめるイラストの画像

    フーっと大きく息を吐いてから、カップを鼻に寄せ、香り(オリーブ風味の強さ)を確かめる。

  4. 少量のオイルを口に含み、舌の前から口の中全体に広げ、最後にのどの奥に流し込む。このとき、口を少し開けてスッと空気と一緒にすするイメージで、香りと苦さ・辛さを確認するイラストの画像

    少量のオイルを口に含み、舌の前から口の中全体に広げ、最後にのどの奥に流し込む。このとき、口を少し開けてスッと空気と一緒にすするイメージで、香りと苦さ・辛さを確認する。

  5. テイスティングシートに③と④から感じ取った位置を記入する。続けて他のオイルをテイスティングする場合は、少量の室温水で口の中を洗い流してリセットする。口の中の感覚をリセットするのにリンゴをかじるのもおすすめ。

風味を保つ保管のポイント

新鮮な風味を最後まで楽しむには、保管の仕方も大切です。オリーブオイルは品質の変わりにくい安定したオイルですが、光・空気・熱に影響を受けます。しっかりとふたをしめ、高温になるガスレンジの脇などには置かずにキッチン棚など常温の暗所で保管するとよいでしょう。また、10℃を下回るような低い温度になると固まる性質があるため、冬場は白濁や固まりが生じることがありますが、品質上は問題ありません。
上手に保管しても、開封してから時間がたち過ぎると風味が落ちるので、開封後1~2か月で使い切ることをおすすめします。

JOYLのオリーブオイルは日本の食卓に合う風味

オリーブオイルたこ飯の画像
オリーブオイルたこ飯

苦味や辛味もオリーブオイルの魅力ですが、和洋中さまざまな料理が食卓に並ぶ日本では、一般的に、苦さ・辛さがあまり強くないものが好まれるようです。JOYL「AJINOMOTO オリーブオイル エクストラバージン」は、甘いフルーツの香りを楽しめて、苦さ・辛さが抑えられた風味のオイルを採用。バランスがよいので、どんな料理にも使いやすく、加熱料理にも生のままでもおいしく味わっていただけます。詳しくは、次のオリーブオイルを知る・楽しむ OLIVE OIL SALON 第4回「料理のコツを知る」で、ご紹介します。

水野 勢技世(みずの・せきよ)の画像
水野 勢技世(みずの・せきよ)

水野 勢技世(みずの・せきよ)
株式会社J-オイルミルズで30年以上にわたり、オリーブの品質に関わる業務を担当。1999年よりスペインにてIOC公定法に準拠した風味鑑定技術を習得。日本におけるオリーブオイルの第一人者としてオリーブオイルコンテストや品評会等の審査員を歴任。
これまでに口にしたオリーブオイルのボトルは6000本以上。使命は「オリーブオイルの本当のおいしさと魅力を皆さんにお届けすること」、夢は「1600種類以上あると言われるオリーブオイルをすべて味わい尽くすこと」。

(略歴)
  • 1999年 スペイン人鑑定士 ロニモ・ディアス・リバス氏に師事し、オリーブオイル風味鑑定技術を習得
  • 2012年 オリーブオイルマスターソムリエ資格取得(日本オリーブオイルソムリエ協会認定)
  • 2015年 イタリア・オリーブオイル・テイスター機構(ONAOO)オリーブオイルティスティング適正能力認定
  • 2018年 国際オリーブ協会の官能評価トレーニング修了