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J-オイルミルズのマテリアリティ (大切にしたいこと)

概要

企業活動が社会に及ぼす影響が大きくなる中、環境・社会・ガバナンス(ESG)に配慮した事業運営が求められ、ESGは企業価値の評価指標の一つとして重視されています。J-オイルミルズは、ESGの取り組みを、事業活動の基盤であり、競争力を左右する重要な要素と捉え、事業と一体となったESG経営を推進しています。社会の課題が複雑化する中、国際社会の動向を踏まえ、企業理念の実現、さらにはSDGs*の課題解決に向け、自社が優先的に取り組むべきマテリアリティ(重要課題)を特定し、定期的に見直しを実施しています。

*持続可能な開発目標(SDGs)
国連で合意された2030年までの世界的な優先課題および世界のあるべき姿を定めた世界共通のゴール

J-オイルミルズは、2022年に第六期中期経営計画(以下第六期中計)の見直しを行い、2021年〜2024年の4か年の計画を2年延長し、6か年の計画へと延長しました。これにより、当社のマテリアリティに紐づく目標の達成年と第六期中計の最終年度に齟齬が生じたこと、また、マテリアリティ特定プロセスが不明瞭であるとの各ステークホルダーからのご指摘を受けたことなどを受け、マテリアリティの見直しを行い、2023年に、事業戦略に関わるマテリアリティとして「食の安定供給による持続可能な社会の実現」「食の安全安心を通じ全ての人のウェルビーイングへ貢献」を、事業基盤に関わるマテリアリティとして「多様性の尊重と従業員の働きがい向上」「コーポレートガバナンスの強化」の4領域を特定しました。

事業戦略に関わるマテリアリティ
  • 食の安定供給による持続可能な社会の実現
  • 食の安全安心を通じ全ての人のウェルビーイングへ貢献
事業基盤に関わるマテリアリティ
  • 多様性の尊重と従業員の働きがい向上
  • コーポレートガバナンスの強化

実績

2024年度以降のマテリアリティ

2025年6月以降掲載予定

2023年度までのマテリアリティ

テーマ マテリアリティ 主な2030年度
ゴールイメージ・定量目標
2023年度実績
環境負荷の抑制
  • 資源・耕作地の持続可能性担保
  • 顧客の作業・業務負荷の低減に貢献
  • 気候変動の緩和と適応
  • 農園までのトレーサビリティ100%(パーム)
  • CO2排出量50%削減(Scope1、2、2013年度比)
  • パーム油ミルまでのトレース率100%維持
  • パーム油農園までのトレース率35%(2023年1-6月の実績)
  • RSPO(※1)認証油の購入比率20%(2023年1-12月のグループ会社PF(※2)を含んだ実績)
  • CO2排出量32%削減(Scope1、2、2013年度比)
食資源の維持
  • たんぱく質危機対応
  • フードロス削減と安定供給
  • 畜肉・水産資源の保持
  • 食の安心・安全
  • 動物性食品のおいしさ、満足感、機能、健康価値、栄養価を植物由来の素材だけで再現可能にすることにより植物性食品ならではの新しい価値創造を行い社会課題に貢献
  • 植物生まれの原料ならではのおいしさ、満足感、機能、健康価値を提供
  • 「おいしさ長持ち」の観点からフードロス削減や作業効率向上による低負荷の実現
  • サステナブル商品またはお客様の声活用製品の開発比率70%
  • たんぱく食品のバラエティー化
    -肉系PBFのアプリケーション拡張(継続)
    -水練り、畜産製品へのスターチの使用条件、アプリケーションを拡張(継続)
  • 長持ち機能を有する「SUSTEC®」技術を活用した製品のCFP(Carbon Footprint of Products)マークを追加取得、市場拡大を推進
  • 業務用油脂製品における「SUSTEC®」製品の構成比向上
  • 「低負荷」価値実現のための環境基準の社内浸透
  • 上記環境基準のチェック運用実施確認、対象範囲を拡充
食を通じた健康への貢献
  • 健康維持への貢献
  • 高齢化社会対応
  • 栄養摂取・管理への貢献
  • ライフスタイルの多様化対応
  • 基礎体力の維持・向上を通じた免疫力向上、健康不全の未然防止等への寄与につながる、油脂や油脂に含まれる成分をアピールできる技術の確立
  • フレイル(虚弱)など高齢者の健康課題に対する、栄養機能性成分による改善機能提供(対象者のステイタスに応じた最善策の提供による)
  • 植物性の持つ良さを活かし多様なライフスタイルに対応した「おいしくて健康的な食品・素材」の提供
  • 生活習慣病など健康に関する課題解決のための機能性素材、食品の提供。その評価・開発へのフィードバックによる、顧客ベネフィットの継続的向上
  • 左記2030年のゴールイメージ達成のため、健康不全の未然防止、フレイル(虚弱)などの高齢者の健康課題、生活習慣病などに関連する研究開発に注力
  • 2023年度の段階では研究開発途上
  • たんぱく食品のバラエティー化
    -肉系PBFのアプリケーション拡張(継続)
    -水練り、畜産製品へのスターチの使用条件、アプリケーションを拡張(継続)
事業継続基盤
  • コーポレートガバナンスの強化
  • リスクマネジメントの強化
  • コンプライアンスの推進
  • 企業価値向上に資するコーポレートガバナンスの実現
  • 取締役会の多様性確保
  • ステークホルダーエンゲージメントの向上
  • 経営基盤強化と組織風土改革による企業価値の向上
  • 取締役会に占める社外取締役比率の向上(2024年3月31日=62.5%→2024年6月24日=66.7%)
  • 内部通報制度の活性化(受付窓口増員)
  • コンプライアンスに関する全社e-learningおよびフィードバックの実施
  • コンプライアンス研修の実施(2023年度は5部門で実施、3年で全部門網羅)
  • 経営リスクに対するオーナーシップ制を導入し、各経営リスクのリスク管理責任者(執行役員等、2024年度からはCxOに統一)を経営リスク委員会の指名により設定
  • 期首に設定した14の経営リスクについて、各施策の実施状況をモニタリング
  • サプライチェーンマネジメント
  • サステナブル調達の進化
  • 物流システムの再構築(2025年度)*2025年度には内閣府「戦略的イノベーションプログラム(SIP)」で検討中の物流プラットフォームに接続
  • 物流の適正化・生産性向上に向けた荷主事業者に関する行政ガイドラインに沿った当社「自主行動計画」を作成し、機関決定を経て12月に行政へ提出
  • 発荷主として納品状況(路上駐車での納品、長時間待機、附帯作業など)に関する物流会社調査を基にした改善活動を展開しつつ、2024年4月からの納品リードタイム延長(受注日の翌々日配送)に向けて得意先説明とシステム改修を実施
  • 着荷主としてサプライヤ―約150社へのアンケートを実施し、改善活動に着手開始
  • 2024年度の横浜工場、千葉工場、若松工場へのトラックバース予約システム導入を計画 ※静岡事業所、横浜工場は導入済み
  • DE&I(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)
  • 働き方改革&エンゲージメント
  • 企業風土・意識改革
  • 経営トップと従業員の対話強化
  • 経営メンバーと従業員の対話会 26回
  • 地域社会への貢献と協働
  • 社会貢献活動の強化、費用増大(経常利益の1%)
  • 社会貢献活動の強化、2023年度社会貢献活動支出額22百万円
  • 適時適切な情報開示
  • 個人株主、機関投資家比率の拡大(2020年度比15%増)
  • メディア露出回数の増大(広告換算効果15億円)
  • 個人株主、機関投資家比率20%増(2020年度比)により2030年度目標達成
  • メディア露出回数の増大、広告換算効果2030年度目標を2022年度に達成したため、目標の見直しを実施中
※1 RSPO(Roundtable on Sustainable Palm Oil):持続可能なパーム油のための円卓会議
※2 PF(Premium Fats Sdn Bhd):当社の連結子会社