サプライチェーンマネジメント
概要
サプライチェーン全体における環境や人権への配慮、品質と安全の確保は企業としての当然の責務となりつつあり、トレーサビリティの確立も重要となっています。取り組みの指標としての各種方針の整備や、サプライチェーンの適切なマネジメントのための体制整備に取り組んでいます。
取り組み
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各種方針の整備
2020年度に新たに「人権方針」を定め、「サステナブル調達方針・基準」も改訂しました。改訂にあたっては、自社内のみならず広くサプライチェーン全般の管理をめざし、人権や環境についての記述を強化しました。また関心の高いパーム油に関する諸課題に積極的に対応するため「パーム油調達方針」も制定しました。2022年度には、サプライチェーン全体での人権や環境リスクの把握と当社「サステナブル調達方針・基準」の周知・理解・浸透を目的とした、原料・資材サプライヤー向けの自己診断アンケート(SAQ)の実施を予定しています。今後も引き続き、当社の持つ課題やリスクを明らかにし、サプライチェーン全体で課題を解決するとともに、活動状況を積極的に開示していきます。
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お取引先との連携
当社は、お取引先とより良い品質の商品を作り上げることを目的に、品質監査を実施しております。2021年度には、23ケ所の国内外の製造委託先様の工場を監査しました。監査では、品質保証体制と製造工程を理解した上で、品質保証システムや品質管理の状況、過去発生した品質トラブルへの対応状況を確認します。
書類確認だけでなく、訪問またはリモートによる製造現場の確認を行い、製造委託先様と一緒に議論を行うことで、お互いの品質向上策につなげています。
このほか、原料、包材等を扱うお取引様についても34件の監査を実施しました。 -
Sedex
J-オイルミルズは、2019年に、世界規模で企業とサプライヤーを結ぶ共通のプラットフォームを提供している、SedexにA/B会員※として入会しました。
Sedexは、グローバルサプライチェーンにおける倫理的で責任あるビジネス慣行の実現を目指し、サプライチェーンデータを管理・共有する世界最大のプラットフォームです。顧客とサプライヤーが共通のプラットフォームを活用して情報を共有し、サプライヤーにおける問題点を抽出するとともに、その課題解決への取り組み状況を把握し、サステナブルな事業慣行の拡大に取り組んでいます。Sedexに入会すると、「労働基準」、「安全衛生」、「環境」、「ビジネス倫理」の4領域に関する世界共通のサプライヤーアンケート(SAQ:Self Assessment Questionnaire)に回答することが求められます。当社では今後Sedexのプログラムを有効活用し、グローバルな視点でサプライチェーンのサステナブルな課題の把握と、その改善に取り組んでいきます。※A/B会員:バイヤー機能を持つA会員と、サプライヤーとしてSAQに回答するB会員の両方の資格を持つ。
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「ホワイト物流」推進運動の自主行動宣言を提出
J-オイルミルズは国土交通省が提唱する「ホワイト物流」推進運動に賛同し、国民生活や産業活動に必要な物流の持続確保を目指して2019年5月に「自主行動宣言」を提出しました。
J-オイルミルズの自主行動宣言取り組み項目
- 物流の改善提案と協力
- リードタイムの延長
- 運転以外の作業部分の分離
- 幹線輸送部分と集荷配送部分の分離船舶や鉄道へのモーダルシフトの推進
- パレットの活用
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パートナーシップ構築宣言
当社は、経団連会長、日本商工会議所会頭、日本労働組合連合会会長及び関係大臣(内閣府、経済産業省、厚生労働省、農林水産省、国土交通省)をメンバーとする「未来を拓くパートナーシップ構築推進会議」が創設した「パートナーシップ構築宣言」の趣旨に賛同し、当社の「パートナーシップ構築宣言」を公表しています。
「パートナーシップ構築宣言」は、サプライチェーンの各お取引先や価値創造を図る事業者の皆さまとの連携・共存共栄を進めることで、新たなパートナーシップを構築することを、企業の代表者名で宣言するものです。当社は、パートナーシップ構築宣言にあたり、以下の個別項目を明示しています。今後もお取引先の皆さまとのパートナーシップを強化し、サプライチェーン全体の付加価値向上に取り組んでいきます。- 従業員向けの「物流ハンドブック」を作成し、従業員への物流危機への理解促進と発注、配送の社内ルールの徹底に取り組むとともに、需給管理の可視化、物流・営業部門の連携を強め、業務の整流化を進めます。
- 商品の外装表示標準化に取り組み、ドライバーおよび倉庫作業者の商品仕分け・検品時の作業効率向上を図ります。