トランス脂肪酸への対応

当社では、マーガリン類に最適な油脂の開発を行っています。油脂加工技術により原料油脂を適した物性に加工し、これらを数種類ブレンドすることや、乳化技術を用いることで、トランス脂肪酸の低減と、ぬりやすさ、おいしさの両立を実現しています。

当社の取り組み

トランス脂肪酸を多くとると、血液中のLDLコレステロールが増加し、HDLコレステロールが減少することが示されています。また多くとり続けると、冠動脈性心疾患のリスクを高めることも示されています。WHO(世界保健機関)はトランス脂肪酸の摂取量を反すう動物由来のものと工業由来のものを合わせて総エネルギー摂取量の1%未満とする目標値を設定しています。当社ではトランス脂肪酸の低減に向け、以下の取り組みを実施しています。

取り組み① トランス脂肪酸を多く含む部分水素添加油脂を使用しない製品づくり

2009年よりトランス脂肪酸を多く含む部分水素添加油脂の低減を進め、2018年4月製造分からは家庭用マーガリン類全製品において部分水素添加油脂を使用しておりません。

取り組み② 使用する油脂や加工工程、精製工程の継続的な見直しによる、さらなるトランス脂肪酸低減にむけた取り組み

トランス脂肪酸は不飽和脂肪酸の一つに分類される脂肪酸で、油脂を加工(部分水素添加)したり、精製したりする時にできますが、その工程の見直しや使用油脂の検討などを継続的に行っています。

これらの取り組みにより、家庭用マーガリンブランド「ラーマ®」に含まれるトランス脂肪酸の量は100g中1g程度に低減されています。

「ラーマ🄬に含まれるトランス脂肪酸量」(下記表は1食分10gで換算)
商品名 トランス脂肪酸 飽和脂肪酸 コレステロール
ラーマ バターの風味 0.1(g/商品10g) 2.2(g/商品10g) 検出せず(※)
ラーマ ベーシック 0.1(g/商品10g) 1.9(g/商品10g) 検出せず(※)
ラーマ バター好きのためのマーガリン 0.1(g/商品10g) 2.3(g/商品10g) 0.1(mg/商品10g)
ラーマ お菓子作りのためのマーガリン 0.1(g/商品10g) 2.4(g/商品10g) 0.3(mg/商品10g)
  • 1食あたりのラーマの量を10gと推定しています。
  • トランス脂肪酸の含有量については、消費者庁公表「トランス脂肪酸の情報開示に関する指針」に記載されている分析方法を参考にした方法による参考値です。(自社調べ)
  • 飽和脂肪酸およびコレステロール含量については消費者庁の栄養表示基準関連通知に記載の方法による参考値です。

※ コレステロールの“検出せず”とは、分析可能な数量(0.1mg)未満であることを意味します。

なお、トランス脂肪酸は油脂を加工したマーガリンやショートニング、またこれらを用いて作られる食品や、サラダ油のように精製した植物油脂に含まれますが、牛などの反すう動物の胃でも作られるため、牛肉やバターなどの乳製品にも含まれています。乳製品・牛肉に含まれる100g中のトランス脂肪酸量は以下の通りです。

「ラーマ®」が100g中1g程度ですので、「ラーマ®」のトランス脂肪酸量が低減されていることが分かります。

「食品中のトランス脂肪酸量」参考:「ラーマ®」に含まれるトランス脂肪酸量は100g中1g程度
食品 トランス脂肪酸量(中央値)
[範囲]
調査数
バター 1.5g/100g中
[0.8~3.0]
12
牛乳 0g/100g中
[0~0.1]
4
チーズ 0.4g/100g中
[0.2~0.6]
12
生クリーム 0.7g/100g中
[0.1~0.9]
3
牛肉 0.4g/100g中
[0~1.1]
20

出典 食品中のトランス脂肪酸 「Journal of Oleo Science.68,(2)193-202(2019)」 より

バランスの良い食事を。

日本では通常の食生活におけるトランス脂肪酸の摂取量は問題のないレベルとされていますが、近年の食生活の変化により脂質の過剰摂取が懸念されています。トランス脂肪酸だけではなく、飽和脂肪酸等、脂質全体の摂取量に十分配慮し、バランスのよい食事を心がけることが大切です。
(出典:食品安全委員会「食品に含まれるトランス脂肪酸評価書」より)

当社は「Joy for Life® -食で未来によろこびを-」を目指すべき未来(ビジョン)として定めています。健康や環境への負荷を気にせず、おいしい食事を楽しみたいという願いや、おいしい料理をつくり、大切な人やお客様を笑顔にしたいという願いにお応するため、今後もトランス脂肪酸の低減に取り組んでまいります。

詳しくは、トランス脂肪酸Q&Aをご確認ください。

Q&A

  • Q1:油脂や脂肪酸とはどんなもの?

    油脂とは、食品の三大栄養素である“脂質”の一つです。油脂は、常温で液体のもの(油)と固体のもの(脂)の2つに分けられます。油脂の構造はグリセリンという物質と3つの脂肪酸で構成され、これを摂ることによりエネルギー源として使われたり、細胞や各種ホルモンなどを構成する材料となったりします。脂肪酸は、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の2つに分けられます。

  • Q2:トランス脂肪酸とは何ですか?

    トランス脂肪酸は、不飽和脂肪酸の一つに分類される脂肪酸で、油脂を加工したり、精製したりする時にできます。したがって、油脂を加工したマーガリンやショートニング、またこれらを用いて作られる食品や、サラダ油のように精製した植物油脂に含まれます。また、牛などの反すう動物の胃でも作られるため、牛肉やバターなどの乳製品にも含まれています。

    生成要因によるトランス脂肪酸の分類
  • Q3:トランス脂肪酸の人への影響は?

    トランス脂肪酸を多くとると、血液中のLDLコレステロールが増加し、HDLコレステロールが減少することが示されています。トランス脂肪酸を多くとり続けると、冠動脈性心疾患のリスクを高めることも示されています。
    (出典:農林水産省HP「脂質やトランス脂肪酸が健康に与える影響」より)

  • Q4:日本人のトランス脂肪酸の摂取量は?

    世界保健機関(WHO)は、生活習慣病を防ぐため、食品中のトランス脂肪酸から摂取するエネルギー量を、総摂取エネルギー量の1%よりも少なくすることを目標としています。また、各国政府に対し、トランス脂肪酸の低減を進めるよう呼びかけています。国や地域によって食生活はさまざまであり、食品からとる脂質やトランス脂肪酸の量も大きく異なります。日本人がトランス脂肪酸から摂取する平均的なエネルギー量は、総摂取エネルギー量の0.44~0.47%(マーガリンだけでなく、パンや牛肉、乳製品を含めた摂取量)であり、WHOの目標値である総摂取エネルギー量の1%を下回っています。そのため日本人の通常の食生活では、健康への影響は小さいとされています。

    とはいえ「通常の食生活では、健康への影響は小さいが、脂質に偏った食事をしている人は、留意する必要あり。」 「脂質は重要な栄養素。バランスの良い食事を心がけることが必要。」ということから食品事業者は、食品の風味や品質を維持するとともに、とり過ぎると健康に悪影響を与えるかもしれない別の成分が増えないように注意しながら、食品中のトランス脂肪酸を減らす努力をしています。

    大切なことは、脂質自体は重要な栄養素でもあり、トランス脂肪酸だけを必要以上に心配せず、脂質全体の摂取量に十分配慮しバランスの良い食事を心がけることです。
    (出典:農林水産省HP「各国・地域における脂質・トランス脂肪酸の摂取量」「食品中のトランス脂肪酸の低減」より)

  • Q5:部分水素添加油脂って何?

    部分水素添加油脂は、食用油(液状)を使いやすい硬さにするために部分的に水素添加を施した油脂です。水素添加の工程の中でトランス脂肪酸が生成されます。現在「ラーマ®」はこの部分水素添加油脂を使用せず、油脂加工技術により原料油脂を適した物性に加工し、これらを数種類ブレンドすることや、乳化技術を用いることで、トランス脂肪酸の低減と、ぬりやすさ、おいしさの両立を実現しています。