プレスリリース
植物油メーカーが“食べられない油”に挑む! SAF(持続可能な航空燃料)の実証研究が 国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO) 公募事業に採択されました
株式会社J-オイルミルズ(東京都中央区、代表取締役社長執行役員 CEO: 佐藤 達也 以下当社)は、このたび、当社によるSAF(持続可能な航空燃料)の実証研究が、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の2023年度公募事業「バイオジェット燃料生産技術開発事業/実証を通じたサプライチェーンモデルの構築」の助成先として採択されたことをお知らせいたします。
該当事業の「食料と競合しない植物油脂利用によるSAF(持続可能な航空燃料)サプライチェーンモデル構築および拡大に向けた実証研究」は、2023年8月9日より開始しています。
当社は、企業理念体系の目指すべき姿として「おいしさ×健康×低負荷」の実現を掲げ、食用油脂製品を中心に幅広く事業を展開しています。また「環境負荷の抑制」をマテリアリティ(重要課題)の一つに位置付け、2030年度までにCO2排出量を2013年度対比で50%削減(Scope1、2)、2050年度までに排出ゼロにするカーボンニュートラルを掲げています。
SAFの原料として「食料と競合しない植物」を活用することは、食料問題の解決への貢献が期待できるため、当社の企業理念にもつながります。そのため、当社はこれまで培ってきた食用植物油製造の知見と技術を生かして、昨年2022年より新たな領域への挑戦を開始いたしました。2022年8月、NEDO公募事業の助成先として採択いただき、国立大学法人琉球大学、特定非営利活動法人亜熱帯バイオマス利用研究センター、沖縄県緑化種苗協同組合と連携して、非可食植物の活用を検討しています。また、2023年2月には「油(あぶら)」を接点とした共創として、出光興産株式会社との「サーキュラーエコノミー実現に向けた取り組み」を開始しています。
このたび事業範囲を拡大して新たに2023年NEDOの公募事業に応募し、助成先として採択いただきました。2022年度採択事業の成果は、8月9日よりスタートしている新事業に引き継がれ、SAFのサプライチェーン構築に向けた実証研究を加速していきます。
当社は今後も生活に欠かせない「油(あぶら)」を接点として、「おいしさ×健康×低負荷」の実現を目指し、サーキュラーエコノミーの実現に貢献してまいります。
【参考】本事業に関するこれまでの取り組み
2022年8月29日 / 国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)公募事業に当社提案が採択 環境負荷抑制に向け、植物油脂を原料としたバイオジェット燃料の検証を開始
https://www.j-oil.com/press/article/220829_003412.html
2023年2月1日 / 出光興産とJ-オイルミルズによるバイオマス事業構築に関する共同検討について ~「油(あぶら)」を接点とした共創により、サーキュラーエコノミーを実現~
https://www.j-oil.com/press/article/230201_003798.html
2023年3月8日 / 非可食油原料樹の植林を起点としたSAFサプライチェーン構築について ~豪州でのポンガミア栽培によるCO2固定化・バイオ原料確保を検討~
https://www.j-oil.com/press/article/230308_003897.html
■J-オイルミルズについて
株式会社J-オイルミルズ(東証プライム市場、証券コード2613)は2004 年に製油業界の3 社が統合して誕生した、味の素グループの食用油メーカーです。「 オリーブオイル」をはじめとする油脂製品を主力とし、特に業務用油脂では高いシェアを誇ります。マーガリン類、油糧(ミール)、スターチ、機能性素材など幅広い事業を展開しており、プラスチック使用量を6割以上※削減した紙パックの食用油「スマートグリーンパック®」シリーズや植物性チーズ「Violife(ビオライフ)」、CFP(Carbon Footprint of Products)マークを取得した業務用の長持ち油「長徳®」シリーズなど、植物由来の原料から価値を引き出し「おいしさ×健康×低負荷」の実現を目指しています。詳細についてはhttps://www.j-oil.com/をご参照ください。※ 当社計算。従来のプラスチック製の同容量帯容器と比較した場合。