【「Wellulu」掲載】
オリーブオイルの魅力について知ろう!
日々の食事や調理で何気なく使っている「オリーブオイル」。今回、マスターオリーブオイルソムリエとしても活動するJ-オイルミルズの水野が、ウェルビーイングに特化したWebメディア「Wellulu」にて、エクストラバージンオリーブオイルの魅力などについてインタビューを受けました。
ぜひ以下ページでもご覧ください。
果実のジュース?「エクストラバージンオリーブオイル」の魅力や働き【J-オイルミルズ】
(Welluluサイトに移動します)
最上級のオリーブオイル「エクストラバージンオリーブオイル」
オリーブオイルと他の植物油脂の主な違いは、原料と製造プロセスにあります。多くの植物油は種子や胚芽から搾油されますが、オリーブオイルはオリーブの果実を搾って油をとります。
状態のよいオリーブの果実から抽出されたオリーブオイルは脱酸、脱色、脱臭といった精製を行わないため、素材本来の風味を楽しめるとともに、素材が持つ抗酸化物質であるポリフェノールやビタミンEを含みます。
▼以下にてより詳しく解説しています
オリーブオイルを知る・楽しむ OLIVE OIL SALON
第1回「種類の話」エクストラバージンってなに?
マスターオリーブオイルソムリエ水野が語る「エクストラバージンオリーブオイル」の魅力
<インタビューより一部抜粋>
── エクストラバージンオリーブオイルとその他のオリーブオイルの違いはどういった部分にあるのでしょうか?
まず、風味が異なります。エクストラバージンオリーブオイルは、オリーブ果実から最初に搾り出されたオイル、つまり「一番搾り」で、酸度が非常に低く(0.80%以下)、精製していないためオリーブの風味が非常に強く、まさに果実のジュースです!一方、通常のオリーブオイルは、バージンオリーブオイルと精製したオリーブオイルをブレンドしたもの(ピュアタイプ)ですので、味や香りがマイルドです。そのため、炒め物や揚げ物など加熱調理に適したオイルとなります。
──ちなみにエクストラバージンオリーブオイルを使ったおすすめのレシピなどあれば教えてほしいです。
夏の季節などには「夏野菜の揚げびたしオリーブそうめん」などがおすすめです。風味豊かな夏野菜とエクストラバージンオリーブオイルが相まって、ひと味違うそうめんの味わいをたのしめますよ。
──なるほど。豊かな風味のあるものはやはり積極的にそのままでたのしみたいですね!オリーブオイルは加熱した場合、栄養価はどうなのでしょうか。
オリーブオイルはオレイン酸が豊富に含まれるため、比較的熱には強いですが、一部の抗酸化物質などは減少する可能性があります。
ただ、栄養価の面よりも、加熱することでオリーブオイルの魅力である特有の風味が落ちてしまうのが少しもったいなくて…。もちろん加熱しても使えますが、エクストラバージンオリーブオイルはできれば風味を活かして生で使っていただきたいです!
エクストラバージンオリーブオイルがストレスレベルを低下させる?
──J-オイルミルズではオリーブオイルの研究をされているそうですが、研究を始めたきっかけはどういったものだったのでしょうか?
まず、私たちは、食品に含まれる「あぶら」がもつ価値・可能性を引き出し、さまざまな付加価値機能を徹底的に追究することで食による未来のよろこびの創出を目指しており、各種の研究を実施しています。その中でもとくにオリーブオイルに注目したのは、そのユニークな特性からです。
オリーブオイルは単なる調味料ではなく、抗酸化物質や心臓病予防への効果など、多くの健康効果が報告されています。本格的にオリーブオイルの研究を始めたのは、これらの健康効果を科学的に解明し、どのように日常の食事に取り入れることが効果的かを探求するためでした。
研究を続けていくことで、オリーブオイルをただの調味料から、健康と味覚の両方を豊かにする素材へと変えることができればと考えています。
──それでは、エクストラバージンオリーブオイルの研究で明らかになったことについて教えてください。
これまでの研究から、エクストラバージンオリーブオイルは、ポリフェノールを豊富に含んでおり、これが強力な抗酸化作用を持っています。
さらに、最近の研究で、エクストラバージンオリーブオイルを摂取することで、ストレスレベルが低下する、すなわち、ストレス反応が抑制される可能性が示唆されるという結果が得られています。
エクストラバージンオリーブオイル未摂取条件とエクストラバージンオリーブオイル摂取条件に対して脳血流動態計測・解析をおこない、ストレス反応に対するエクストラバージンオリーブオイルの影響を評価しました。
▼以下にてより詳しく解説しています
【論文掲載】エクストラバージンオリーブオイルのヒトのストレス反応に対する影響を脳血流動態計測で評価
オリーブオイルを活用したレシピ
──オリーブオイルなど脂質を摂取するのによいタイミングはありますか?
オリーブオイルに限らず脂質は、毎食にバランス良く摂るのが理想的ではありますが、全体の1日の摂取量を意識しながら、たとえば昼食で多めに摂取した場合は、夕食では控えめにするなどバランスを考えて調節をするようにしてください。
──エクストラバージンオリーブオイルをより効率的に摂取するためのおすすめの食品や食材を教えていただけますか?
エクストラバージンオリーブオイルは多くの食材と組み合わせることができますが、とくにおすすめなのはトマトです。トマトのもつ自然な酸味とオリーブオイルの風味の相性は絶妙で、手軽においしい料理が作れます。たとえば、生のカットトマトにオリーブオイルと塩を少々加えるだけで、トマトの酸味を程よく抑えつつ、フルーティ感がアップし、ちょっぴりスパイシーなおいしい一品になります。
さらに、人参やピーマンなどの緑黄色野菜とオリーブオイルの組み合わせもおすすめです。緑黄色野菜に多く含まれる栄養素であるカロテン(体内代謝でビタミンAに転化)は、油と一緒に摂取することで吸収がよくなります。
──エクストラバージンオリーブオイルと新鮮な野菜の組み合わせは想像しただけでも爽やかで豊かな風味が期待できます!
ほかにも、夏のバーベキューシーズンであれば、焼き野菜にオリーブオイルと塩を少しふりかけたり、ワンポイントアレンジとして柚子胡椒を足すのもおすすめです。風味が一層豊かになり絶品なんです! あとは、すでによく知られているかと思いますが、バターの代わりとして、朝食のトーストにオリーブオイルを使うのも本当におすすめです。パンにオリーブオイルと少しの岩塩をかけるだけなのですが、これはぜひバター好きな方にも試してほしいです。ヘルシーで新しい味わいがたのしめますよ。